こんにちは、たま子です。
「浅田次郎を読んでないなんて、人生損している」と兄に言われ、読み始めた作家・浅田次郎先生の作品を女子目線でご紹介したいと思います。
男女ともにファンが多く、歴史好きにはたまらない物語も多いです。
ただ作品によっては時代劇感が強すぎるものや、方言というか昔の語り口調で書かれていて、ちょっと入り込みづらいものもあります。なので、ここでおすすめするのは、軽く読めて、笑えて前向きになれる作品、浅田次郎作品の入り口をご紹介します。
これらを読んでハマったら、もっとマニアックな浅田作品へGOです♪
プリズンホテル
一位と二位は悩みました。蒼穹の昴は本当に素晴らしい作品ですが、浅田作品・入口としてはプリズンホテルが他ならないと思いこちらにしました。
プリズンホテル歴史はゼロです。愛らしいヤクザとぶっ飛んだ小説家が出てくる話です。
ぶっ飛んだ小説家は浅田先生をモデルにしていると言って過言ではないでしょう。売れなかった時代のペンネームが主人公の名前になっているそうです。
色々な悩みを抱えた人が、ヤクザが経営しているとは知らずにそのホテルに訪れるのですが、任侠というのでしょうか、心温まるストーリーです。そして何より笑いがたくさんちりばめられていて、元気になれます。ヤクザの親分にも惚れます。全4巻、10回は読んだかも(笑)
蒼穹の昴
私のファースト浅田作品です。
中国史(西太后や宦官、紫禁城、科挙など)が出てくるお話しで、貧しい村の男の子がのし上がっていく話です。難しく壮大な中国の歴史ロマンがわかる物語で、面白いし賢くなった感じがします。激動の時代に翻弄される主人公と義兄の友情が美しくも悲しいです。そして義兄・梁文秀がこれまたとても格好良いのです。
勇気凛凛ルリの色
こちらの作品は浅田先生のエッセイです。
約4年にわたり、日常が書かれており、先生曰く、売れない作家が直木賞作家になるまでのサクセスストーリーとのことです。えーこちら、電車では読まない方が賢明です。なぜなら吹き出して笑っちゃうからです。何回も読みましたが、とてつもなく笑ってしまうシーンがいくつかあります。むしろこのエッセイから浅田作品に入っていってもいいかなと思いますが、このエッセイの作家が蒼穹の昴を書いているとは!!って感じになります^^;
天切松 闇がたり
浅田先生がこの作品で絶筆したいというほど、作家自身の思い入れが深い作品です。
江戸っ子のコテコテの語り口調で、とっつきにくいと思う女子もいるかもですが、大変人情溢れる面白い作品です。
内容は正義の味方・伝説の泥棒一味の話で、末っ子の「松蔵」が過去を振り返って話すという展開です。しかも話すのは拘置所や牢屋で、悪人に向かって説教するというちょっと変わった形です。江戸っ子の心意気や、戦後の時代背景が良くわかる作品で、自信をもってお勧めします。もちろんこちらの親分や兄貴たちは理想の男性と言っても過言ではありません。実在したらファンレターとか書いてしまうかも♪
王妃の館
こちらは悪徳ツアコンによる、パリ旅行の話で、高級ツアーと激安ツアーを同じ部屋に秘密で泊まらせる、料金二重取りツアーの話です。映画化もされています。
これがまた、笑えて泣ける話で、パリの舞台も素敵です。失恋した時に読むと復活できること間違いなし。特に長年の不毛な恋愛の終止符にふさわしい感じがします。
「ル パビヨン ドゥ ラ レーヌ & スパ」という実際にパリにあるホテルがモデルで、旦那さんにもこの本を読んでもらい、新婚旅行で行ってきました。小ぢんまりとした素敵なホテルで、王妃の館を読んでから行くのはとてもとてもおすすめです。
※余談ですが、このホテルには体重計が置いてありまして、旅行の最終日に利用してスーツケースの重さをチェックできるという美点もあります(笑)